差別化

工務店がおこなうべき差別化戦略と、実施する際のポイント

今後、人口が減少していく流れの中で、家を建てたりリフォームしたりする世帯も減っていきます。いずれ来る競争の激化に備え「集客を強化したい」と思案している工務店が少なくないでしょう。

しかし、集客だけではバランスが悪く、同時に競合との「差別化」を図ることが重要です。「何をどう差別化するのか」と「どんなお客様を集客するのか」は、セットで考えねばなりません。

本稿では「工務店がおこなうべき差別化戦略」や「差別化を図る前に確認しておきたいポイント」をご紹介します。相見積もりで競り負けることが多いと感じている方は、本稿を参考に差別化を図ってみませんか?

工務店がおこなうべき差別化戦略とは?

さっそく、工務店がおこなうべき差別化戦略のポイントをふたつご紹介します。

中見出し:細分化された顧客のニーズに特化する

現在、あらゆる商品やサービスの市場が成熟化して、ニーズが細分化しています。この流れに乗れなかった会社が衰退する一方で、そのニーズをうまく捉えた製品やサービスは勢いよく売れています。

たとえば、単なる「掃除機」はどのメーカーも似たり寄ったりで、価格競争が避けられない状況です。しかし、ルンバやレイコップは細分化されたニーズを捉える形で差別化に成功して、指名買いされています。

 ルンバ ⇒ ロボット掃除機
 レイコップ ⇒ 布団用掃除機

これは、注文住宅も同じです。ひと昔前と違い、単なる「家」が欲しくて新築する人はほぼいないでしょう。どのお施主様も、それぞれの個性やライフスタイルなどにもとづく固有のニーズを持っているはずです。

ですから、工務店も細分化されたニーズを把握して、そのニーズにのっとった商品・サービスを持たねばなりません。しかも、商圏内のお客様が欲しがっていて、御社が優位に戦える商品・サービスである必要があります。

つまり、もう「家」を売っていてはいけないということです。既出の掃除機の例に習い、「家」の前に御社ならではの修飾語をつけて「◯◯の家」とし、その便益をお客様に売らねばなりません。

とは言え、そう簡単にそのような「◯◯の家」は見つかりません。ですから、ブランディングも意識しながら、日々「◯◯の家と言えば、◯◯工務店」と一番に想起してもらえるような市場を探す(つくる)努力が欠かせないのです。

ブランディングについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

工務店のブランド戦略とは?ブランディングの要点とその進め方

独自の強みを生かす

さきほど「御社が優位に戦える商品・サービス」や「御社ならではの修飾語」が必要とご説明しました。ご存じのとおり、差別化を図る際は「独自の強みを生かす」ことがとても大切です。

さて、それはなぜでしょうか?

独自性のある強みの上に「差別化」を図らないと、すぐにマネされてしまいます。それでは、元のもくあみですよね。では、どういったものが「独自の強み」になるのでしょうか。

たとえば、商圏内の競合と比較して、自社だけが持っているものや他社より優れているものはないでしょうか。例をあげてみますので、探してみてください。

 顧客とのつながり
 ブランド力
 独占的に供給できる材料
 特許やノウハウ
 生産工程
 社員

商圏外の他社を観察してみるのも、よいでしょう。商圏内の競合がやっていないことで自社にもできそうなこと、競合がすぐにマネできないことが発見できればしめたものです。

差別化を図る前に確認しておくべきポイント

つづいて、差別化を図る前に確認しておくべきポイントをふたつご紹介します。

なぜ、差別化が必要なのか確認

差別化の必要性をちゃんと認識していないと、差別化戦略がぶれてしまいます。まずは、経営者だけでなく、従業員全員が差別化の必要性を確認しておきましょう。

そもそも、差別化とは?

ところで、そもそも「差別化」とは何でしょうか。何のためにやるのでしょうか。

差別化とは、自社と他社に差をつけて区別することです。価格競争やトレンドを追う開発競争に巻き込まれないようにするだけでなく、市場規模が縮小すると予測される住宅業界では生き残りのために必須となっています。

反対に、他社と同質化すると、代わりがいくらでもいる状態になります。これは経済学で言うところの「完全競争市場」に近い状態で、生き残れません。完全競争市場の特徴をご紹介しましょう。

 商品・サービスが同質
 売り手と買い手が多数存在する
 市場に関する情報を全参加者が保有している
 参入や退出が自由かつ容易にできる

このような完全競争市場の行きつくところは「価格競争」です。企業の利益がギリギリまで削られ、限りなくゼロに近くなります。

このような低コスト戦略は規模が大きい会社ほど有利であり、地域最大の建築会社以外は避けるべき戦略です。中小の工務店は、真反対の戦略を取らねば淘汰(とうた)されます。

なぜ、差別化が必要なのか

話を戻しましょう。なぜ、差別化が必要なのでしょうか。

「完全競争市場」の反対は、市場に唯一の企業のみが存在する「独占市場」です。その中間は「不完全競争市場」と呼ばれ、不完全競争には以下のふたつがあります。

 寡占
 独占的競争

「寡占」は市場内の企業の数が少ない状態で、ビールや自動車などの製造業でよくみられます。一方、住宅業界を含むほとんどの産業は「独占的競争」に入るでしょう。

この「独占的競争」では、各企業が他社と少し異なる商品やサービスを提供して、ある程度の独占力を持ち商売しています。つまり、差別化です。

寡占が図れない独占的競争市場で生き残る策は「差別化」に尽きます。また、差別化を図ろうとする過程で商売する戦場が明確となり、潜在顧客がどのような方々なのか鮮明になっていくのです。

差別化を図る要素を確認

差別化を図るには、まず差別化できる要素には何があるのか知らねばなりません。最後に、差別化要素の探し方をご紹介して本稿を終わりにしたいと思います。

まずご紹介したいのが、業務を分解して差別化要素を探す方法です。工務店の場合は、業務を以下のように分解できるでしょう。この業務の中に、差別化できそうな要素はないでしょうか?

 集客
 営業
 敷地の仕入
 設計・デザイン
 コスト削減
 現場管理
 施工
 アフターサービス

先述の「自社ならではの強み」にもとづき、差別化できる要素を探す方法もあります。以下の中に差別化できそうな要素はないでしょうか。

 顧客とのつながり
 ブランド力
 独占的に供給できる材料
 特許やノウハウ
 生産工程
 社員

先ほどご紹介した「完全競争市場」をヒントに、差別化できる要素を探す方法もおすすめです。「完全競争市場」の特徴を逆手にとって、以下のように検討してみるのです。

 他社と違う商品やサービスを提供できないか?
 競合を減らすことはできないか?
 自社だけが持つノウハウをつくれないか?
 競合が簡単に参入しづらい状況をつくれないか?

差別化要素が見つかったら (つくれたら)、差別化した要素の便益(お客様が得られる便利や利益)を伝えましょう。お客様に伝わらなければ、存在しないのと同じです。

【まとめ】工務店がおこなうべき差別化戦略

人口の減少にともない、住宅業界で生き残るには「差別化」が必要不可欠になりつつあります。細分化する顧客ニーズを捉え、独自の強みを生かせる差別化を図らねばなりません。

差別化できる要素が見つかったら、その発信も大切です。ソーシャルディスタンスが推奨されている昨今、とくにインターネットを使った情報の発信力が求められています。

いま一度、御社のホームページやSNS、ステップメール等の見直しをおこなってみてはいかがでしょうか。せっかく差別化が図れたのに、だれにも気づいてもらえない事態にならないよう、ご注意ください。

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